CHART-DATE : (1998/02)
作品

… リング

(主演:松嶋“893”奈々子)


お話

 ななこSOS。


お話

 実にオーソドックスに面白かった。監督の中田秀夫には“女優霊”で思いきり肩すかしをくらっていたので心配していたのだが、「リング」という素材にはうまくはまったようだ(バジェットの違いというものあるとは思うけれど)。
 絵的にも、異質な不気味感のビデオやクライマックスの山村貞子登場など、「うひゃ〜っ」的恐怖快感多し。怖いというよりは“きたきた〜っ”つう感じですかね。ショッカーホラーやスプラッタが嫌いなので、これはいい路線なのだ。一番怖かったのは写真。本気で鳥肌が立った。ようするに心霊写真的恐怖ですね。

 やっぱり、日本における怖い話とは“怨念話”や“幽霊話”とかなんだと思う。“怪物”とか“悪魔”とか古来の宗教観に根ざしていないネタだと、なんとなく本気に入り込むことができないのではないだろか(勿論それが面白さの基準というわけではない)。というわけで枝葉を取り払うと実にオーソドックスな日本の怪談話である「リング」は、“怖い”映画なのだ。

 原作との差もかなりある。しかし映画は映画、本は本(個人的には凡庸なホラー小説の原作より映画の方が好きだ)。ただ、念写ビデオのくだりはもう少し明確に表現して欲しかったかも。


お話
  1. TV版との差について…
     絶対映画の方が面白いっす。その理由は真田が高村役にうまくはまっていたせい。原作で表現されているイメージとも違うのだが、俺の中の高村像では真田なのだな。
     TV版の原田は全然ダメ。別に嫌いな役者ではないんだけれど、演技パターンがひとつしかないので、こういった知的入った役柄は合わないんだよね(別例としては「美味しんぼ」の海原雄山)。
  2. 松嶋奈々子は…
     アンパンマンに似てる。それはそれとして、真田広之との身長差をごまかすために監督はえらい苦労をしているのが気になりました。

お話
★★★ ☆☆

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