(主演:永作博美(なイメージ))
脱ぎゃぁ女優開眼ちゅうのもねぇ… 今更ですよねぇ…
なんかさぁ、5年前ならまだ通用したかもしれないんだけどね(実際、原作の発表時期が確かそんな頃だったはずだよね?)。しかし、アイドルという概念が変質し、“理想の異性としての偶像”という意味でのアイドルという存在意義が消えてしまった今じゃ、“アイドルを卒業して女優へ”とか、“僕の未麻リンはこんなじゃない”とか、全然リアリティがないね。今はもっとファンのスタンスもクールになってるんじゃないかな。
あと(上述の部分と逆説的になってしまうのだけれど)、女優になっていきなりレイプシーンはあるとしても、ヘアヌードってのはどうか? しかも周到な計画もなしに。それとも、芸能界ってあんなに無計画にことが進んでいくものなの? そういう展開もちょっと古い感じがした。
中盤以降、現実と虚構が入り乱れて、なにがリアルかが判らなくなっていくところはよかった。映像ならではの、迷宮構造ってやつね。そして、そのまま虚構逃げ切りパターンになるかと思ったら、きっちり現実で話を閉じてくれたのも、また嬉しかった。この手の話は全部夢でした的なオチは卑怯だし、最近多すぎるから。
クライマックスの未麻の影の正体は「そうか、そーくるか」で、(予測内だが)ちょっとやられた。アイドル卒業から始まった話をきれいに閉じるためには、正しい選択だと思う。
でも、アニメでやる話じゃないと思うなあ。“アニメーション”としての質が高いだけに。