(主演:ヘレン“オスカー女優”ハント)
美女と野獣。
小気味よくまとまっていていいんじゃないですか? 話的には。上品で、懐かしい香りのするラブコメディだよね。優しさの裏返しでつい毒舌になってしまう小説家と、前向きなんだけれど病気の子どもとの生活でつい世間を恨んだりもするウェイトレス。これにゲイの画家とその飼犬などが絡んで、シンプルかつもどかしく話は進んでいく。最後はおきまりとはいえ、今までとは少し違った二人、今までとは少し違った人生が目の前に広がっている。という黄金パターン。や〜、ラブコメはいいねぇ。
今回の一番はなんといっても、ヘレンハント。いいんですよ〜。笑ったり泣いたり怒ったり、日々の生活はいろいろと問題を抱えているんだけれども、本当にポジティブで。大人でいてなおかつかわいい、いい女なんだな。ようするにタイプなんだね。いやはや。
と、誉めるのはここまで。で、ここからがダメ点。せっかくの素敵な話を台無しにした奴がこいつ、ジャックニコルソンだ。絶対にミスキャスト。演技は確かにうまいかもしれないけれど、今回の話には不適当でしょう。ミスマッチですむ問題じゃないと思うんだが。
オレにとってジャックニコルソンはシャイニングの印象が強すぎるし、なにより顔が怖すぎてねぇ。メルビン役はもう少し若めでキュートかつこわもての人の方がよかったのではなかろうか。イメージ的にはブルームーンの頃のブルースウイリス(実はこれもちょっと違うんだけど)、とかね。
全体的には、ほどほどに面白い恋愛映画でした。