(主役:ブルース、R&B、ロック)
勝ち抜きバンド合戦?!(笑)。ファンキーナッソー!
18年前のオレはてんでガキで、今一つ面白さを理解していなかった。だから記憶も中途半端のうる憶えで、それがいかに悔しかったか、わかる? 見た人にはわかる!
いい! とにかく見ろ! 見ているうちに体が自然にリズムをとる。そんな映画だ。コドモが出てくるつーから、実のところ不安だったんだよ。ほら、コドモと動物でごまかす映画って結構多いでしょ。でも、それは杞憂だった。ちゃんとコドモがいることに意味があるように作っている。
冷静に考えると、話的には前作よりパワーダウンしているんですよね。クライマックスがただの演奏合戦であるとか、せっかく伏線として張っていたロシアンマフィアや国粋右翼とかも全然活かしてない。前作がきっちりと孤児院のために金を稼いで届けるというオチに向けて収束させていったのと比べて散漫かつショボい印象は否めない。
が、しかし。実はそんなことはどうでもいいのだ。今回の狙いは映画的な完成度とは別のところにあるのだ(いや、これこそが映画的ともいえるか)。今回は音楽、あるいはブルースブラザース健在なり!を見せることを目標としているのだ。それも過剰なまでのバカ演出で、だ。そしてそれは見事に成功している。足はリズムをとりながら大笑いの2時間。それ以上なにを望む? 豪華なスター競演? それもばっちり、前作以上の超豪華さだ。これで堪能できない奴ぁーもぐりだぜ。
実際、今回はミュージカル色が強いように感じた。特にテレクラショップでのいかにも書き割りでございという舞台づくりなどを見て“今回はこういうノリでいくのね”ということがわかりました。
仲間内の同窓会映画。バカな内輪受け映画。なんだっていい。楽しめれば問題はない。あ、見るときは前作をきっちり復習してから見に行くことをお勧めします。でないと3割くらい損するよ。18年越しのシチュエーションギャグだらけだから。登場人物も含めてね。