(主演:スーパースター・ラジニ)
ベタベタなラブコメ。
とにかく濃い! くどい顔のオンパレード。そんな役者陣がノリノリで繰り広げるめくるめくお約束ラブコメミュージカル。“極楽浄土”の歌い文句はまさに至言かも。見終わった後、なんかえらくハッピーな気分になれたからね。あまつさえもう一回見ようかと思ったくらいだ(追記:実際、リピートしてしまいました)。
話的には実に単純で、大地主の若旦那と使用人(主役)、町の踊り子の三角関係を軸に、使用人の出生の秘密や、財産を狙う悪役などが絡んでの顛末。伏線もそれなりにあり、香港バカ映画のように無理な展開というのはなく、実は非常に丁寧にオーソドックスに作られている。
が、演出はもう大バカのベタベタ。しかしとことん突き抜けちゃってるせいで、むしろ壮快だ。来た来た来た〜っ! って感じ。ケレンに満ちたノリノリの映像。カーチェイスもあるのよ、馬車の。なんでもありあり。素敵だよ。
しかしなんといってもこの映画の真骨頂はダンスナンバー。絢爛豪華、極彩色のコスプレダンスムービー。テクノのリズムで象も踊る、てなもんで、それを見るだけでも価値があると思いますです。
お約束な話に華麗に歌って踊る、ハリウッドミュージカルは遠くインドに引き継がれていたのだ。
さすがに3時間は長いがそれに見合うものはいただいた。文句ナシの大傑作。