(主演:前田“スキスキ”愛)
“この学校ではね、トイレの花子さんを見た人がいると、誰かが死ぬんだって…”でも本当は花子さんは出てきません。チャイルドプレイ。
それなりにまとまったオカルトホラー映画。話としてはありきたりだけれど、子供向けのプログラムピクチャーとして見た場合、こんな感じでいいんじゃないんですか。わかりやすい話で。もっとも、そういった対象やバジェットの部分を除いて考えると、甘い部分があるのはやむを得ない。
“トイレの花子さん”という素材をどう料理するかという点で、今回は人形に宿る悪霊という線にしたのはいい。オカルトホラーの常道だし確実に怖い話を狙える。しかし、その解決が霊能力者との対決ってのは安易すぎる選択ではなかろうか。あまりにもジュブナイル伝奇物で手垢つき過ぎのモチーフじゃないのかなぁ。ま、それでも話がよければいいんだけれど、個人的には“霊がある”ということを前提としたお話は嫌いなので基準が厳しいので、よほどデキがよくないと納得できないよ。
なにより前作の「花子さん」が“花子さん”をキーワードにし、サイコミステリーと子供達の成長劇を見事に融合させていたのに比べ、安っぽいなぁという感じは否めない。子供向きだからこんな程度でいいやという気分で作られているのだとしたら、それはちょっと違うんじゃないですか。
演出もちょっと普通過ぎ。堤幸彦監督は「サイコメトラーEIJI」などではシャープでスピード感のあるいい絵をとってたんだけれど、今回はオーソドックスな絵づくりに終始する。ところどころ遊んではいるけれど、個人的にはもっと突っ走ってほしかった。もしかしたら、チャイドル3人組に気を使いすぎたのだろうか。
ま、それはそれとして愛ちゃんはいいね。イカイごころ(わかるやつだけ笑ってくれ)をくすぐるというか。ちょっとしか出なかったノムラーもよし。特に髪を両脇で束ねた眼鏡ッ娘なところとか… バカなオレ…