(主演:イーサンは野菊のような…)
王子と乞食。
抑制された演技。錬りに練られた(その実、恐ろしくストレートな)ストーリー。登場人物のそれぞれの思い/願い/病い。すごい静謐な映画である。静謐さの中に眠る登場人物それぞれの熱情。
煎じ詰めると「どうしても宇宙に行きたい主人公はみんなに助けられて…」つう話なんだろうけれど、それにまつわる人間模様は美しく哀しい。
絵的には、未来の話なんだけれどあまり未来ミライしたエフェクト、SFXでごさいという押しつけがましさはなく、さりげない小道具での演出がイカス。黄昏の黄色や屋内の緑といった色感を揃えることで、雑然とした現在とは異なる時間空間の世界を創り出して、終末的未来をそこはかとなく演出していたように思える。実に見事。
すごく気に入ってます。コレ。お勧めだ。