(主演:ガイピアース)
出世のために同僚を売る男。トラウマのために激情に身を任す男。売名のために犯罪をでっち上げる男。それでも正義はまわる。
さすがに脚本賞。込み入ったストーリーを手際よく整理し、かつ“みせる”ものに仕上げている。冒頭、人の出入りが激しくて、うわぁ〜誰が誰やら的な印象があったが、それぞれの性格づけや人間関係を丁寧にやっていただけるので、以外とすんなりと話に入ることができる。話が進むにつれて、それぞれのキャラクターの印象はどんどん変わっていくことになるが、流れに乗っているので唐突な感じはない。お見事。
ただ、50年代のLAを忠実に再現といわれても、もともとを知らないから「はぁ、そうですか」的な感想しかでないのはしようがないところですかね。
地味は地味ですが、いぶし銀のようなノワール映画として、いや〜、堪能いたしました。ご馳走様でした。