(主演:ドゥカウプニーとアンダーソン)
いつものアレ。
俺自身はTVまでフォローしてないので、そこでの関係性を映画に持ち込まれてしまうとついていけなくなるわけですよ。例えば、モルダーの家族がどうとか、スカリーがアブダクトされてこうとか、あくまでも風のうわさ程度にしか知らんのです。それは困るなぁと思ったのだった。
しかしだからといってこれらを無視することなく“今現在の”人間関係を描くことはできないわけで、結局イチゲンさんお断りなつくりの映画になってしまっているのかなぁ、と思いつつ劇場にいったわけなのだが…
心配は杞憂でした。思っていた以上に楽しめた。わかりやすく作られているんだよ、うるおぼえの人間関係でもついていける程度にはね。Xファイルなんざ全くしらねーよっていう人にはきびしいかもしれないけれど、日本中を巻き込んだブームがあってこその映画だし、それでも観たことないという人はそもそも映画なんか観に行かないからこれでいいのだ。
前述と言ってることが矛盾するかもしれないが、TVからの映画というのは得だ。あらかじめキャラ設定や相関関係が観る側にインプットされているからイチから説明しなくてもよくて、その分、本題に入れるでしょ。事前情報のレベルのセッティングさえ間違えなければ、まっさらから説明していかなければならない完全オリジナルの作品より絶対有利だと思う(有利だからなにがいいのかといわれると困るけれど)。
話自体はいつものXファイルと同じで、ちょっとだけスケールアップしてます。という印象である。SFXもちょっと頑張ってみましたという感じで、秘密のハチ工場とか、秘密の南極基地とか、金かけてんなーと思った。もともとのTV版のクオリティが高いだけに映画ならではという差があまりないんだな、幸か不幸か。
すべての謎が明らかに、というのはガセネタでちょっとだけ明らかになっただけ。でもあれで全部だといわれりゃそんな気もするのが。それくらいの深みしかないといってしまえはそれまでだちゅーの。