(主演:ケイゾク(リングとらせんから))
動く心霊写真。ってそのままか(笑)
演出面ではやっぱり安定しているというか、うまいね。効果音やケレン味の演出とか、うまいツボにはめている。感覚的にホラー映画のツボを知っているんだろう。
でも前作と比べると、怖くないんだな。怖いというより面白い。映画「らせん」に引っぱられた感じがしないでもない。テイストが似ている。呪いのビデオを科学的にアプローチしていくというモチーフ部分以上に近いところを感じる。呪いのビデオについてというより、超能力者の悲哀に重点が置かれていて、だから怨霊や呪いといった怖い部品が沈んでしまったのかもしれない。
映画が終わってまわりから「わかった?」「わかんねー」とか「中途半端で終わるなよー」とかいう声がそこかしこから聞こえてきた。
それで「えっ?」と思ったのだった。だって自分にとってはこれほどわかりやすい話はなかったから。呪いというのが『恐怖のエネルギー』であるという解釈。それを取り除こうとして失敗する、つまり人間の手に負えない力を制御しようとして失敗する科学者の放漫。ラストの新たな憎しみと恐怖が新たなビデオを生むという怨念の継続。そのものずばり。だからこそ定番をうまく処理しているなと思ったのだ。でもそれって自分が悪ずれしているのか? 実は見る前日に「リングは怖くない」という話をしていて、そのときはホラー小説や映画を知りすぎているが故の悪ずれなのかなぁという結論だったしなぁ。
ともあれ、映画「リング2」は展開もスピーディだし、そこそこ怖いし、いいんじゃないんすか。でも去年のらせんほどじゃないけれど。