CHART-DATE : (1999/04)
領主様
… ヤジャマン 踊るマハラジャ2
(主演:スーパースターラジニカーント&ミーナ)
小さい男はなにをやるかわからないので気をつけよう。ちゅーのが教訓か?
全体的につくりが雑に見えるんだよね。伏線も何もあったもんじゃない、単純なストーリー展開。涙を誘うためには簡単に人を死なす安直さ。ま、もともと多くを期待していたわけではないが、なんか安っちいんだよ。
話も荒っぽいんだよ。好きな相手と結婚できなかったから、その相手が眼の上のたんこぶだからといって、毒を盛ったりするか? 弟を殺すか? それともインドってそんな国?
中途半端なケレン味もね。あざとさ、濃さというモノはもっととことん突き抜けた場所においてはじめて燦然と光輝くのではなかろうか。
ミュージカルシーンはそれなりにすごいが、普段着の群舞でコスチュームプレイ的な要素が少なくがっかりである。音楽もテクノじゃなくて民族音楽だし。もっともそれはそれで味はあるけれどね。
これがインド映画の標準で、かの作品がすごすぎると見るべきなのかな。
- 動物愛護的じゃないのが、俺的にアウト。焼き討ちに来たチンピラを追い払うシーンで、牛があまりにも可哀想。
- ミーナはあいかわらずいい。肉感的だしね。ただ今回は実際に年が若いせいもあって、純真無垢なお嬢様役。それはそれでいいんだけれど妖艶な部分がなく、可愛いだけというのがちょっとガクリ。
- ミーナその2。ミーナが死ぬシーンで、普通こういう場合眼をつぶると思うのだが、開きっぱなしでいっちゃったのは意表を突いていた。しかもそのままフィルム長まわしするし。
- もうひとりの女。ポンニ。地味で一途な役柄なのに、途中、いきなり積極的な役になる。色気ちゅうか秋波ちゅうか、もう私を抱いて〜ん、てな感じ。それなりに理由はあるけれど、ああいうのは生理的にダメなんだよねー。
- インドの慣習なんだろうけれど、親の決めた仲だからしょうがないというのもダメ。オレって誰かにものを強要されたり拘束されたりというのが本当に耐えられないので、自分の意志を無理矢理ねじ曲げられるようなそういう話はちょっときつい。
- 唯一こりゃすげーと思ったのは牛カーレースのシーン。ひかれそうになった女の子を足で抱き上げる。そうそうこれなんだよ! どうしてこれを突き詰めないか?!
- ラジニカーントは毎回映画で新しい見栄切りを見せるらしい。今回は肩に掛ける布。これがまたカッコイイ。
★★
☆☆☆