(主演:Sドーフ)
ハーフヴァンパイアVSヴァンパイア。ありがちな話ではある。
気分ノリノリ。面白かった。もともと大きな期待などせず、頭空っぽ状態で見たのが大正解。
冷静になれば、話が類型的だとか、どこへいっても黒コートの主人公がヘンだとか、クリスクリストファーソンがダイコンだとか、“いかにも”なCGだらけだとか、アクションに緩急がないとか、もろもろのアラが見えてくる。
でも大丈夫。こっちが求めていたのは、そんなきちんとした映画じゃないのだ。今回こっちが欲しかったのは、たたみかける暴力、血塗れのエロス、殺伐とした惨劇。ただそれのみ。そして、その希望はかなえられた。
のっけから秘密のレイブでの血のシャワーに酔いしれる半裸の男女達、黒づくめの男による容赦ない殺戮。BGMはコアテクノのビート。オッケー。こういう路線でいいのだ。きたすらアッパーで、ガンガンいってくれていいのだ。
で、定番中の定番的ストーリーが展開し、エピローグ。まだまだ戦いは続く。そう、無理なオチをつけるより、安パイの結末がこの話には似つかわしい。
もろなモンスターホラーである。だから人も吸血鬼もバカスカ死んでいく。でも実は意外とモロな部分は少ない。やはり「コミック原作モノ」=「子どもの客も考えなければいけない」というところなんだろうか。人間はそんなわけでモロ出しな死はない。ヴァンパイアのほうも殺されると塵になっていくとか、後半の内部から爆発とかも、血みどろのスプラッタ自体は好きではないオレとしては好み(ちょっと北斗の拳入ってるけどな)。
吸血鬼自体が、エロティックモチーフだから、エロスなムードもすごい。しかし先の理由でか、モロなシーンはない。裸体など出ない。でもミニスカ理論ってゆーんですか? モロに見せないからこそよけい“くる”んだよ、コンチクショー(バカ)
そもそも、ロングコート好きなオレ。しかも銃より刀好き。なれば主人公ブレイドは(スナイブスが適役かどうかは別として)オレツボジャストミートなのである。
それにヒロイン。人物設定とか性格とかストーリー上の扱いとかそんなん一切関係なく、とりあえずオレツボ(なんでもいいのか? オレ)。
でも一番好きなのは、敵役のフロストなのね。彼の思想にはかなり惹かれる。惹かれるというより、納得できる。危険思想だけどね。(オレ、ヤバくなってない? 大丈夫? ま、いーか)
結論。とりあえず、一般的にはかなりストライクゾーン狭い映画だとは思うが、殺伐としたSFX系アクションが見たかったオレとしては満足でした。でもこれって映画の感想じゃなくて映像の感想だなぁ。