(監督/製作/原案/主演:ハーディ・マーティンス)
ヒトラーの隠し財宝を求めて二転三転大活劇!
予想していたよりずっとよかった。“ダメ情報”を先に聞いていたせいで期待してなかったせいもあるのかも知れないが。
多分に御都合主義的ではあるが冒険活劇として話がちゃんと成立しているのだ。それなりに。もっと破天荒で破綻しているバカ映画かと思っていたからね(それならそれでよかったのだが)。
スタントが主役というわけで全編スタントではあるが、もはやそれが普通でスタントとは思えないところが怖い。本来、車にぶら下がったり引きずられたり飛び移ったり投げ落とされたり… ってかなり危険なスタントであるはずなのだが、あまたの映画でスタントを見慣れてしまっているせいか、それが危険なものであるということを意識出来なくなってる。けして『大技荒技の爆発や落下モノ=スタント』ではないとわかっているはずなのだが。
ま、確かに大技は凄い。小屋大爆破冷蔵庫大脱出なんてマジっすか? って感じだ。あれ、本当にやってるんでしょ。よくよく考えれば本当に入っている必要ないじゃん。スタント魂だなぁ。カーチェイスや飛行機チェイスなども、ここをみろ!的本気感が出ていてよかった。
というような好感触の感想を書いているが、観終わったとたん話の筋はガンガン頭の中から抜け落ちて忘れていっている。結局、ステレオタイプな話なので記憶に残らないのだろうか。スタントだけが印象に残るのみ。でもこの映画に関してはそれでいいのだ。
だから大技バンバンの無茶無謀だらけの大バカ映画を期待して、意外と普通でアレレという感じになってしまうのかも知れない。予告宣伝がそれを助長していたからなぁ。もっとアクション映画的な宣伝でもよかったんじゃないかとも思うが、それだと他のアクション映画群に埋没して客が入らなくなるかも知れないし。宣伝って難しい。
舞台がどうのというよりも、冷蔵庫の中の缶ビールがハイネケンだったのが「ドイツ映画なんだなぁ」と実感。オレもいったいどこを見てるんだか。