(監督:レス・メイフィールド)
オレって盗ってもサイコー(?)。
ようするにプログラムピクチャであって、それ以上でもそれ以下でもない。それがわかっていて、なにも期待せず、頭を空っぽにして見れば結構楽しむことができる。実際、場内のあちこちからも笑い声が上がっていてわけで「こういう普通に楽しめる作品もアリなんだよな」と再認識したのであった。ま、映画の基準はメジャー×マイナーでも、高尚×低俗でもなく、唯一面白いか否かだけだけだからね。しかもそれすら主観でしかないのだから、ようはなんでもアリというわけだ。
泥棒がひょんなことから刑事になる羽目になり、そして昔とったなんとやら、いつの間にやら大活躍。というお約束アクションコメディである。ちょっと目新しいのは刑事が盗犯課という、いままであまり登場したことのない地味目な部署なこと。それは、主人公が泥棒だからある意味必然であるわけだが、そのせいで(?)人の死が日常的になく、結果、殺伐とした雰囲気がないというのがよい。気楽に気軽に楽しむことができるからね。だからこそ、お子様向けのプログラムピクチャ足り得るともいえる。
そのラストは、ちょっとあまりにも温情がすぎるんじゃないの? とは思うけれど、まあ許すとしよう。ハッピーエンドがお約束ならそれもまた必然ということだからね。