CHART-DATE : (2000/06)
作品
世紀末救世主伝説
… 千里眼

(監督:麻生学)


お話

 なんでもお見通し〜、アナタのココロお見通し〜。


お話

 バジェットのなさがどうしても目立ってしまう。例えば、米軍基地内での攻防や、ICBM発射後のサスペンス。確かに頑張ってはいて、そこそこ臨場感もないわけではないが、でもやっぱりチープで、無理している印象を受けてしまう。もちろん少ないバジェットでできる最高最善を尽くしてはいるのだろうと分かっている。が、この手の話(人の心理をじっくりと描くのではなく、たたみかけるようなサスペンス劇)は、へんにケチらず物量でかまして観る側を納得させることで成立するものだ、とオレは思う。もともと、かなり物量的な内容の原作を映画におこしたせいで、それはしようがなかったのかもしれないが、どうせ背伸びしすぎてチープな感じで興ざめさせられるなら、あえてこのようなスタイルの演出にしないほうが“リアル”だったのではないか。

 あと、時間の関係上なのかもしれないが、刑事蒲田や主人公岬美由紀が、いつの間にか洗脳されていたり、そしていつの間にか解けていたりと、かなりご都合主義的展開を見せ、なんとなくギクシャクした感じだけが前面に出てしまっているのもどうか。

 頑張ったという努力はわかるのだが、いま一歩突き抜けられなかったように思えた。


お話

 水野美紀。洗脳されているとき子供がすねた時のように気怠く苛ついた感じの演技(学校のシーン)がよろしい。
 それとカンフーアクション。いいね。実のところ、作品の中では浮きまくっているシーンではあるが、そこでやられているアクション演技自体はわりと、いや、とても好きだ。ロングコート振り回しての旋風脚、コート好きとしてはたまりません。リアルなんて知ったこっちゃない的ワイアアクションもOK。もう、いっそのこと水野美紀主演で全編これアクションみたいなノンストップジェットコースタームービーを作ってくれって感じ。


お話
★★ ☆☆☆

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