CHART-DATE : (2000/07)
作品
作戦不可能2
… ミッションインポッシブル2

(監督:ジョン・ウー)


お話

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お話

 ジョン・ウーをジョン・ウーたらしめているものとは、そのケレンに満ちたアクション演出にある。逆にいえば、それがなければただの平凡なアクション活劇でしかないともいえるだろう。それでもストーリーで補えるのならばまだしも、話も平凡ときたらこれはもう… がっかりだ… ああ…

 オープニングの飛行機内のサスペンスから続くクライミングシーンの緊張感。これはワクワクするぞと否が応でも期待を持たせておいて、前半の見どころはそこまで。あとはスパイと女泥棒の緊張感のない安っぽいラブストーリーが延々と続く。結局トムクルーズのポートレートムービーみたいなもので、話なんかどうでもいいようにも思える。確かにオレはトムクルーズ好きだけど、でもだからといって単調な話につきあう気にはなれないというのが正直なところ。

 ようするに話がよくないのだ。たんに体力勝負の直球話でひねりも緩急もなにもなく、観ていて心わきたつものがない。スパイの映画なのに“エスピオナージュ”の物語になっていない。別に胡散臭いスパイ小道具がないとかそういうことではない。裏切り寝返りの緊張感あふれる人間関係、幾重に張り巡らされた罠などの伏線の妙。オレはそういうものを期待していたのだ。だいたい女泥棒との道ならぬ恋という話なのになんで最初から最後まであんなにお互いを信じきったラブラブな状態でいいのか?

 そんな隔靴掻痒を一番強く感じていたのは実は監督本人だったのかもしれない。後半、クライマックスの敵地潜入から脱出、対決と続く一連のシーケンスの爆発ぶりは何と素晴らしいことだろうか。これぞジョン・ウーとばかりに、燃え上がる炎、白い鳩、バイクで疾走しながらの銃撃戦、これらがあのスローモーションを多用したタメの効いたケレン味あふれる演出。そうなんだよ、これが観たかったんだよ!

 だからはじめからそんなアクションでぐいぐい持っていってくれればよかったのに。


お話

 女泥棒が盗んだ宝石をしまう場所は胸の谷間。基本過ぎっ!


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★★ ☆☆☆

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