(監督:ダイアン・キートン)
次女がしっかり者なのは3人姉妹の定番なのか?!
三人姉妹が好きだ。多分キャラ(役割分担)がかき分けやすく、ゆえにそれぞれのキャラが生き生きと描かれることが多いからだろう。というわけで、観にいった。
ノーラエフロンといえばラブコメ。だが今回は男女のそれではなく家族愛。父と子、姉妹の関係が織りなす人生讃歌である。
ボケの始まった老人をかかえる家族というそれなりにシビアなテーマであるが、それを重く描くのではなく、やさしくハートウォーミングな家族愛という形にまとめあげている。
と同時に描かれるのが、三人の姉妹の和解。もっとも和解といっても、喧嘩していたわけではなく、ほら近しからこそ相手に甘えてしまうために、逆になんとなく気まずくなっることってあるでしょう。そんなモヤモヤ関係がガス抜きでヒト皮むけた的な感じ。
ストーリーが丁寧に描かれているし、作品自体の持つ雰囲気もいいのだが、しかし、親子の話と姉妹の話が、それぞれ深く結びついてはいるのだけれど、どちらがテーマでどちらがエピソードなのかというバランスがつかみづらくややどっちつかずの感じになってしまったという印象がないわけではない(そこまできっちりと分ける必要なんか本当はないんだろうけれど)。
演出面で、過去にさかのぼってエピソードを語るカットバックが多用されており、それは人生を振り返るという意味を持つ表現方法ではあろうが、気持ちの盛り上がりがストレートに描かれないもどかしさもオレ的にはちょっとギクシャクした印象だった。
でも、けしてダメだったわけじゃなくで、ハートウォーミングドラマとして十分楽しんだということはいっておきたい。