CHART-DATE : (2000/10)
作品
交戦規定
… 英雄の条件

(監督:ウィリアム・フリードキン)


お話

 ようするに殺人であることにかわりなし


お話

 戦争映画ではない。法廷映画である。それも軍法法廷というところが目新しい。そういう閉鎖された組織の思惑の中で、主人公がいかにして無罪を勝ち得たかを、一歩一歩、小さな事実をを積み上げていく手法で描き出している。そこにカタルシスがああり、面白さにつながっているのだろう。

 面白い話だったとは思う。ただやはり人殺しは人殺しなのである。自分が生き延びるためという理由は認めるし、それは当然だと思う。しかしそれは“英雄”としての行為ではない。マイナスがゼロに戻っただけでプラスになったわけではない。そこを曲解して「彼は英雄としての行為をなした」と言いきってしまう大いなる間違いである。それゆえにタイトルには偽りがある。

 そしてもうひとつ、彼が無罪になった理由がいまひとつ納得できない。「無罪である」という事実がわかったからではなく「有罪たる証拠が不十分」という曖昧な理由で、彼の軍人としての誇り(?)が唯一の免罪符というのが、あまりにも組織の身内を守る的ないやらしさが出ていて嫌だ。証拠を隠した人物が国の責任を回避するために一個人にその責を押しつけようとしたという、より大きな嫌らしさの陰に隠れているために、一見それが正しいジャッジだと思われ、また映画的手法として正当防衛の事実を目で見られるように演出しているので、観客側は「それが正しい判決だった」とわかるが、冷静に考えれば陪審員の判断は甘すぎる思わざるを得ない。

 結局のところ、この映画が描いているのはなんだったのだろうと思う。軍人の誇りなのか、真実の強さなのか、友情の素晴らしさなのか… オレが思うのは「戦争に英雄などいない」だ。


お話

 現場での片足を失った少女。そして彼女が銃口を向けるシーン。ショッキングではあるが「それって兵士が銃を向けたことを正当化するための映像?」と、思うのはうがちすぎか。
 ここは「戦争とはその理由はどうあれ皆が傷ついていくものだ」ということを、いいたかったのだ思いたい。


お話
★★★ ☆☆

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