CHART-DATE : (2000/11)
作品
匿名紳士の天使達
… チャーリーズエンジェル

(監督:マックG)


お話

 レッ、イッ、クッ!


お話

 壮大なるTVへのトリビュート(?)、あるいはオマージュ(?)。
 一般的に、人気のTVシリーズを映画化する場合、時間も予算もあるせいか、話をでかくする傾向がある。それは、せっかく映画化するのだからパワーアップ、バージョンアップしようという当然な思考の流れだと思う。
 が、この映画はそういう普通の方法論ではなく、あくまでもTV以上のネタにはしないということを基本に置いているように思った。映画だからといって、ヘンに天下国家の一大事的大風呂敷を広げず、あくまでもTVの延長線上にこだわった。その結果、話に破綻のない(するほど複雑な話じゃないともいえるが)まとまった佳作に、仕上がったのだ。
 話を単純化することで浮いた時間は、もちろんエンジェル達の活躍のために十二分に用いることとなる。そう、これは話ではなく、“エンジェル”という存在を魅せるための映画である。三人三様いろいろだが、お色気、アクション、お笑いと八面六臂の大活躍。第一、冒頭のスカイダイビングアクションから、ハイパービキニ姿に一気にチェンジだ、もう狙っているとしか思えない。
 ともかく、何も考えず楽しむことのできるイベントムービーとして見事に出来上がっている。

 一番の見どころはやはりアクション。それはもう恥ずかし気もなく(別に大股広げるからという意味ではない)ワイヤワークを使いまくり、アクロバティックなカンフーアクションを見せる(足技がメインなのでカンフーというよりはマーシャルアーツというべきなのかしら)。飛びまくり、ビッとミエをきる姿。ん〜、カッコよか〜。これはもう面白ければなんでもあり的香港映画に通じるところがあるかも。

 あえて難をあげるならば、三人のキャラがきちんと描き分けきれていないことか。設定上では頭脳派や行動派といった“役割分担”があるらしいが、映画を見る限りではさほど違いは感じられない。もっと性格や特徴の違いをきっちりと描くことでストーリーに広がりと波乱万丈感がでるように思うのだが、まあ今回は三位一体であることをとったのかもしれない。


お話
  1.  銃を使わないというしばりが逆にアクションの幅を広げているようにも思えた。
  2.  とりあえず、コスプレ好きは観て損なし。
  3.  ドリュー・バリモアはやっぱりユルユル。本人もそこらへんを分かっているのだろう、ベリーダンスで一人だけ踊らなかったのも多分そのせいだね(俺って悪意ある?)。
  4.  で、当然オレ的ベストはキャメロン・ディアス。冒頭のスーパービキニでクラッときて、バーテン姿でドッカーン。カッコイイ役のはずなのにおバカなブリーフ姿のダンスとかチロル娘とかアホさ加減にもターボ全開。ただ、今回ちょっと痩せすぎてない? 特に顔のあたり。トレーニングきつすぎたのかしら。
  5.  でも、今回の大穴は、敵役の痩せた男。オールバックで無表情のキリングマシーン。なのにきめるところできめられずボケるところが最高にキュート。
  6.  前半の間違った日本風パーティーで、バックに流れていた曲が、なんとなくピチカートっぽいなと思ったら、案の定ピチカートファイブであった。自分の耳をちょっと誉めてあげたくなりました。
  7.  TVシリーズ映画化へのセルフパロディなのか、悪意なのか、「アダム30 2000」には笑った。

お話
★★★★

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