(監督:ジョン・シングルトン)
シャフト→酷評(和訳)→黒豹(地口)→黒いジャガー っーことで。
何なんですかねぇ。もっとクールでシャープでスピーディーなディティクティブアクションを想像していたのだが。話の展開ももったりとして、なんか走ろうとして石に蹴躓きまくるような中途半端な失速感だらけ。どうにものれません。
そのスピードさ加減のなさに輪をかけてなんだかなと思ったのは登場人物たちの頭の悪さである。ま、主人公がバカじゃお話にならないのでこれはよしとする。しかし敵対する黒人殺しの男に始まり、麻薬の密売人一味の低能ぶりには辟易させられる。一応悪役といったら、姑息卑劣な罠を張りまくって主人公を食うぐらいの活躍をしてほしいわけよ。だのにこいつらときたらどんなに気張っても結局は簡単にキレて銃やナイフを振り回すだけ。もう箸にも棒にもかからないとはこのこと。
犯罪劇ならば、もっと話に知的な駆け引きがあって然るべきだし、そんな状況をいかに逃れ巨悪をいかに倒すかが観たかったのに。
サミュエルLジャクソンがどんなに黒いロングコートで頑張ったとしても、その基本的なダメダメ感を払拭することはかなわなかった。