(監督:イ・ジョンヒャン)
居候、いつの間にか…
いわゆるキュートなロマンチックコメディ。音楽のチョイスもそれに合わせてお洒落で軽いポップやメロディアスなスローバラード等、ムードを高めてくれる。そうそう、ロマコメはこうじゃなくっちゃ。
偶然に(強引に?)同居することになった男女の、友情から恋へと変わるそのさまを面白おかしく、そして胸キュンなムードで楽しませてくれる。二人のお互いにいろいろと影響を与えありながら少しずつ距離を詰めていく感じがいい。その描き方も上手くて、何気ない癖やものの見方が移っていくのをさりげなくみせることで、それがいかにも自然で、いい感じで共鳴しあっているようにみえる。
はじめは「なんて憎たらしいアイツ」から次第に「どこか気になるアイツ」に変わっていく関係。これこそロマコメの王道なのだ。「現実にはあんなことないって」と文句をつけるのは簡単だが、これでいいのだ。
二人の恋模様をやきもきしながら観て、最後はハッピーエンドに胸熱くする。これ以上なにが必要だというのでしょう。
おそらく韓国のいまのライフスタイルや若者事情などの知識や下準備があれば、もう少し別の見方もあるのだろうとは思う。でもそれがわからないとしても、純粋にロマンチックコメディとして楽しんだし、それで十分だと思うのだ。
とりあえずシム・ウナの魅力爆発という見かたをしてもいいし、ラヴコメ万歳という見かたをしてもいいし、こういう(いい意味で)気楽な映画がありがたいときは誰にでもあるということ。