(監督/共同脚本:ジェームズ・グレイ)
どん底気分
地味! ものすごく地味!
話も演出もズドーンと暗いタッチで、ラストもそうとうにビターエンド。観終わって残るのは「人生、やり直しはそうそうできるものではない」ということ。うーん、暗いなぁ。
癒着、汚職、殺人という犯罪がらみのノワール風な展開ではあるが、クライマックスに向けて話が進むにつれ、法廷に舞台は移っていき、無骨な社会派ドラマとして幕を閉じる。その展開には、ちょっと意表をつかれた。
正直、深く心に残る話、というほどではない。話も演出も役者もこれといった華があるわけでもないし。しかし、手堅い話運びは、けして失敗ではなく、途中でだれたり飽きたりということなく最後まで観客を(とゆーことはオレをだけれど)引っぱる求心力は持っていたわけで、だから、オレの中ではけっこう佳作じゃんという印象なのだった。