CHART-DATE : (2002/03)
作品
地獄より
… フロム・ヘル

(監督:ヒューズ・ブラザーズ)


お話

 切り裂きジャックは美少女の夢をミルカ?


お話

 ゴシックサイコサスペンス。ロリ的ビザール感入って、サディスティックな快感がともなう。でもそういったダークネスな絵づらを取り除くと、実は結構実直な話であったりもする。基本的にはしっかりとした刑事もののスタイルだからね(多少超自然的な力が登場はするけれど)。
 サイコキラーな話だし、切り刻みだし、けっこうエグかったりもするのだが、まあ、うまく采配されていて、観ていてうんざりすることはない。むしろ「おおっ」と好反応? ってそれはまずいかやっぱり。多分それは19世紀ロンドンという舞台が、すでにゴシックでデカダンでビザールな雰囲気を内包しているからだろう。血の快楽があっても不思議ではない、というようなね。まあそれはすごい偏った認識であることは十分に承知はしているのだけれど。要するに適度な見世物小屋的悪趣味ってことだ。
 で、そんなムードの中、話自体はきっちりと謎と感情を描いているというところがうまい。

 ラストにおけるヒーローの最期とヒロインの行く末には結構泣けるものがあったし。やっぱ、男のヒロイズム、ダンディズムってのはそういうことだよ、みたいな共鳴はあるわけですよ。ダンディ仲間としては(?)。それに麻薬で退廃した超常能力ってのにもグッとくるものがあるし。

 ま、切り裂きジャックという存在自体は、個人的にはそんなにそそるモチーフではないのだが、19世紀倫敦には実に似つかわしい存在であることは認めるし、だからこそ成立する物語というのはあっていいとは思う。


お話

 しかしあれだね、あの時代の胸元の大きく開いたドレスってのはどうにもいかんですね。目のやりばに困るというか... 有り体に云って、そそられまくり? そもそもそれが目的で意匠された衣装だから当然なんだけどさ。


お話
★★★ ☆☆

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