(監督/脚本:チャウ・シンチー)
考えるのではない、感じる・の・だ!
文句なし、02年のベスト。いや、オールタイムベストのひとつだ。
オープニングの2001年パターンから、アバンタイトル。超カッコイイ、超オバカ。この時点ですでにトリコロールなオレですよ。あとは、ずぶずぶと楽しむのみ。
破天荒なストーリーにベタなギャグ。力技で魅せるVFX。正しい技術の使い方とはこういうことであると目から鱗がボロボロ落ちた。どのシーンを切り取っても笑える。しかもカッコイイ。これぞバカ映画の神髄。ああ感涙。うーん、もっと冷静にリコメンド&コメントしたいんだけど、うまく云えないや。
細かいツボをあげつらっていけば、太極拳饅頭は勿論のこと、それに続く超クダラナイミュージカルシーン、功夫降臨シーン、エトセトラエトセトラ。あきらかに女の髭チームにも愛を感じるよ。
チャウ・シンチー映画は(というか香港映画と云ってもいいが)、途中で破綻しちゃうこともあるんだけれど、この作品に関しては、シナリオもしっかりまとまっていて、無駄も矛盾もない。はられた伏線もはりっ放しにせず、きっちり使い切っているのが見事。やりたかったことがしっかりしているのだろうな。
細かいことを云えば、バーで歌うシーンとかちょっとダレるかなぁというところがないわけではない。しかし、そんなことは「あえて云うなら」のレベルであって、そのことでこの作品の価値を下げるものではない。
とにかく云いようもない感動。馬鹿映画万歳!
まああれだよ、タイミング的にもワールドカップ2002で盛り上がっていたわけで、下地が十二分に暖まっていたってこともあるんだろうけれどね。それにしてもこんな選手陣だったら、中国がチャンピオンであったであろうことよ。と、誰しもが思ったことか。