(監督:金子 修介)
てゆーか。
一言で云って、優香の優香による優香のための映画。優香が可愛く画面に登場していればそれで万事ハッピー。そういう人にはお勧めする映画とも云える。それ以上になにか云うべきことが見つかりません(苦笑)。
脚本がチャカついているのかなぁ。なんかすっきりしていないんですよね。こういう日常に対して異分子が混ざることによって起こるドタバタコメディってのは、定番ではあるのだが、定番だからこそお約束に陥ってしまうところがあって(それを承知の上でベタなステレオタイプで押し切ってしまう方法もあるが)、どう新味を出すかがポイントであったりする。この作品ではそれを凸凹ロードムービーのテイストを入れること(と、ミュージカル仕様にする演出)で処理しようとしているのだが、それが今ひとつ効いていないように思った。より分解するとすれば、魔人との関係(反目から友情へ)の変化が弱い。道中のバカなトラブルエピソードが弱い。ラストでの主人公の変化(成長)が弱い。ってところだろうか。
絵づくりとしても、CG技術進歩割引を加味すれば、なんかせこい感じはある。でもそれは低バジェットだから仕方がないのかもしれない。
個人的にはこういうプログラムピクチャは大好きだし、もっと増えて欲しいなぁと思うのだが、そのためにももうちょっとしっかりした脚本で、観客が観終ってよかったと思える映画となることが、次の映画につながる(スポンサーの財布の紐が緩むって意味でも)んだと思う。