CHART-DATE : (2003/03)
やれるもんなら捕まえてみ!
… キャッチミー イフ・ユー・キャン
(監督:スティーブン・スピルバーグ)
デカプリオ君の制服コスプレショータイム
基本的には面白かった。小粋なクライムコメディであり、ヒューマンドラマである。ただね。どうして、最後に余計な説明をいれちゃうんだろうね、スピルバーグは。まったく。
端的にいってこれは、家族の崩壊とその再生の物語であるわけよ。崩壊するのは血でつながる(実はそれでしかつながっていなかった)家族、そして再生するのは同志として仲間としての家族である。しかもそれは声高に云うべきものではなく、あくまでも自然に感じ、想うべきテーマであり、それはラストシーンのツーショットで全て云いきられているといって過言ではない。机越しの二人のツーショットは、まさに新しい家族(仲間)の確立を描き出している。
だからこそ! あのようなエピローグは蛇足以外の何ものでもないのだ。あれさえなければ心地よい余韻が残る素敵な物語であったのに。
- それにしてもアバクネイル君ってすごいね。人たらしにして女たらし。見習いたいもんですな。
- 実話を基にしているというが、真実よりは多少の創作/演出が入っているとのこと。それは別に映画だし構わないんだけど、それだと、あの(憤懣やるかたない蛇足)エピローグも実は嘘ってことになるのか? だとしたら、そこまでして実話風の仕上がりにしたかったのだとしたら、スピルバーグも相当な腹黒だと思った。
- パンナムがえらく懐かしかったっす。ちゅーてもほとんど記憶にないんだけどねぇ。
- 邦題があまりにも長いというか、もうすでに邦題を考える努力を放棄しているというか。ま、別にいいんだけど。
- オープニングのアニメはなんかすんげぇ懐かしいにおいがしてて、なんともいえなかったっす。そういうつかみはうまいんだよなぁ、スピ。
★★★
☆☆