(監督:ジェラール・クラウジック)
あいかわらず確信犯的ジャップネタですかい!
さすがに3作目ともなるとネタも息切れしはじめたのか。
定食的味わいではあり、つまらなくはないんだけれど、スラップスティックカーアクションコメディとして、ノリノリで楽しめるという程には至らなかった。なんかテンションゲージが振り切れてないっていうか、どっか冷静に観ちゃうというか、これって要は、おねだりのインフレ現象なだけなんだろうけれど。所詮はバカ映画(ホメ言葉として)なわけで、どうこう考えずに、もっと破天荒におバカになってもいいんじゃないの? とは思うのだが。なんとなく冷めちゃってる自分がイヤだかも(まあ雪山が舞台だからか?)
シリーズものの強みというか、登場人物のキャラ設定がしっかりと確立しているので、キャラにあわせて自然に話を展開していけばいいだけだし、実際そういう構成になってはいるんだけど、それだけじゃ映画としては及第点で、満足するためにはもうひと工夫必要だと思う。この場合、もう少し、ぶっ壊してほしかった(物をじゃなくて、話を)。
バカ度。云い換えると、話のふくらみ度(云い換えてないか?)が少なかったのは、敵組織であるサンタクロース窃盗団が、思ったよりも矮小な組織だったということだろう。もっと巨大組織で、カスケード状態にドッカンドッカン事件が事件を呼び、エスカレートしていく。ってのがないんだよね。で、なんか事件も物語もショボくなっちゃうってことですよ。
クライマックスのプジョーでゲレンデ大滑降も、なんとなく、ああそうでしたか的に収束しちゃったし、もっとこれでもか! というか、ここで全ておしまいでも本望! みたいな覚悟が弱い。なんか、隔靴掻痒というか、寸止め奉行というか、いききれないもどかしさが残るのであった。
端々の小ネタ自体にはいろいろと味付けがされていて、「バッカだなぁ」みたいな小笑いはあったんだけれど、全体からすると少々不満は残るのであった。