CHART-DATE : (2003/07)
作品
至高の戦闘2
… バトル・ロワイアル鎮魂歌

(監督:深作欣二・深作健太)


お話

 鐘が鳴りますチン・コン・カ(古いね、どうも)


お話

 そりゃ力作だとは思うし、訴えたかったテーマ性とエンタテイメント性のコラボレートも悪かない。でも、悪いけど散漫な印象は拭いきれないのだった。
 問題はストーリー。確信犯的前作に対して後付的に話を組み立てていくのは当然としても、どこに核を(視点と云い換えてもいいが)おくのかが曖昧になってしまったのが原因で、話の主導権が『ワイルド7』にあるのか『中学生達』にあるのか、もっと定めて欲しかった。まあ、両方ですよ、というのはわかるが、途中で明らかに中学生からワイルド7に視点を移動してしまうというのは、ちょっと無理があるように思える。この物語の悲劇性を、戦いたくないけど戦う、というジレンマや不条理に対する葛藤におくのであれば、もっと中学生に視点を固定すべきだと思うし、逆に、社会に対するアジテートを核とするならば、はじめからワイルド7でいくべきなのだ。今のままではBR2法による相剋が見えづらい。
 ワイルド7側は確信犯であるため、ジレンマなどはないとしてもよいのかもしれないが、中学生側には突然巻き込まれてしまった悲劇として戸惑いや拒否感があるはず。多分、中学生側を中心に話を組み立てていって、ワイルド7と関わることで自分達のアイデンティティが見えてくるというのがやりたかったのだとは思うが、後半は、中学生の扱いは実に小さくなってしまう。そこに違和感を感じずにはいられない。

 BR2法制度自体の不可解な部分についても引っかかった。なぜ彼らが戦わなければならないのかのエクスキューズが弱い。子どもを畏れた大人達が「見せしめ」のために行うというそもそもの設定が活かされていない。ワイルド7に対する圧力になってもいない。
 ペアチームであることの不条理さはわかるが、半面、実際にプレイしてみるとどんどん兵隊が目減りしていく現実。序盤で半数の兵が脱落していく。となると、「七原秋也一味の掃討」という題目は法執行の本質ではないということである。ではなんで制度があるのか? そこに『子どもを畏れるオトナ』という図式が入り込んでくるはずなのだが、そこが描き切れていないため、なんで? という印象となってしまっているのである。
 しかも後半あっさりとオトナの兵を投入してしまう無策さはあまりにも安直で、「オトナは子どもの(ワイルド7の)挑発には乗らない」という理由付けとしてのBR2がその時点で無意味になっている。
 結局、なんとなくパーツごとのつながりはできていても、全体の文脈がボロボロになってしまっているのだ。だから伝えるべきメッセージも弱くなってしまう。と、そういうことなのだ。
 まあ、『大人達との戦い』という宣伝から(旧来の因習、体制、悪癖の打破)というメタファーを思い描いていたわけだが、そこまで云いきってはいないことからの違和感なのか? いや本当は描いていたのかもしれないが、感じることができなかったのか。

 BRは、ワンアイディアの一発勝負的なネタであったわけだが、それを続編として展開させる上で、総花的に広げすぎてしまったのが最大の敗因なのだろう。


お話
  1.  戦いが所詮はゲリラ戦であることが、単調さにつながっているのかも。映像的に単なる殺戮でしかなく、戦いが生み出す歪んだ映像美にも至っていない。また設定的、展開的に“あの国”が短絡的にやってしまったように、大量破壊兵器投入で一発でケリをつけることができるのにやらない優柔不断さ、場当たりさにも不信感があるね。
  2.  オープニングの東京崩壊シーンはいいんだけれどね。
  3.  竹内力ですか。壊れきってるなぁ。
  4.  前田愛について語らねばなるまい。元々きりっとした感じではないキャラなのに、ああいう設定を与えるところにヘンな好印象、好感触。まあ芸達者な人なので、それでも凄味も出たりする。やっぱいいよね。

お話
★★★ ☆☆

ページトップにもどる