(監督:ヤン・デボン)
カラダがほしがる世界のふしぎ発見
前作のリベンジ。といきたかったのだが、なんだろう結局凡作だった。がっかり。うーん、もっとワクワクドキドキしたかったんだけどなぁ。
ここを見せる/ここで魅せるという、演出のスタンスが甘い。というと随分エラソーな云い方ではあるが、アクションにメリハリがなく、ダラダラとユルイ感じになってしまっている。監督ヤン・デボンってもっとタメを効かせたシャープな演出する印象があるんだけれど、TRは平凡。切れ味悪いなぁ。って感想だけが残ってしまった。実はそれは演出サイドでのフォローが難しい程、脚本サイドで足を引っ張ったということなのだろうか。まあ、両方なんだろうな。
マイナス要因の理由はいろいろあるけど、煎じ詰めてしまうと要するにゲームと映画の違いを認識して、そこからアクション映画として吹っ切れたつくりに出来なかったということにつきるだろう。3Dアクションパズルというゲームの特徴は『ゲームとしてのTR』の本質ではあるが、それはあくまでもゲームだから成り立つ要因であって、映画という観客が完全に受動であるメディアにおいては、パズルを解くことの快感はリニアに結びつくことはない。もちろんアクション映画には、パズル的、ゲーム的な部分は内包されるが、それが絶対ではない。アクション映画は、(演出という意味も含めて)絵づらこそがすべてであり、速度感を削ぐ段取りを必要するパズル的側面を強調しれはいけなかったということだと思う。
もっと割り切って“女性版インディジョーンズ”と云いきって作ってしまえばいいのにね。
アンジェリーナ・ジョリーは、実はもうオレツボじゃなくなってきたので、あまりグッと来ませんでした。別にグッとくるからいい映画、というわけでもないが、TRが、(一般的によ、あくまでも)キャラ萌え映画という側面もある以上、けっこう重要なポイントだよなぁ思いました。