CHART-DATE : (2003/11)
作品
詐欺師達
… マッチスティックメン

(監督:リドリー・スコット)


お話

 チェック×チェック×チェック


お話

 端的に云って、『男が救われる映画』。ジャンルで云えばヒューマンドラマ。それがジャンルと云えるならば、だけど。
 手堅くまとめたコンゲーム映画ではあるが、その小気味よさがメインテーマではない。もしそのつもりがあるなら、元々主人公が騙されることはないハズだし、ラストに大逆転があるのが常道だと思う。そんな観客サービスがなく、さえないオチで幕を下ろすのだから、犯罪がテーマではないのだ。
 一応、ストーリー上、かなり大きなドンデン返しあったけど、それってミステリー系映画であることのエクスキューズじゃあないからね。第一、意表をついた展開ではなく想像の範囲内で、そういう意味においては全然ドンデン返されてない。(もっとも、あそこまで、かっぱがれるとは思わなかったけど。容赦ないよね)
 しかも、持っていかれておしまいってのじゃ、あまりにもカタルシスがない。普通、復讐戦があって、でもって改心して終わりってくるんじゃないでしょうか。別にステレオタイプな展開でないことに異を唱えるつもりはないが、やられっぱなしで終わってしまうオチのつけ方のほうが、オレ的にはドンデン返し的インパクトであったなぁ。


お話
  1.  と、いいつつ基本的には詐欺師の話だから、騙し騙されの頭脳戦的犯罪ストーリーで、観ていてそこそこ面白いのだ。一般論だけど、エレガントな詐欺って、犯罪のジャンルの中では、なんとなく許しちゃう、なんとなく加害者を応援できちゃう犯罪だと思うのだ。多分、そこに知的興奮があるからなんだろうね。でも実際に詐欺にあったら、絶対犯人を許さないけど。とことん追い詰めてやるけど、ね。
  2.  主人公のロイは、金銭的には大損してるけど、それまで回復の見込みがまったくなかった神経症が治って、しかも、ささやかながら幸せな家庭を手に入れることができたのだがら、みかたを変えれば、全然損してなんかない。むしろ得したのかも。んなこたないか。
  3.  ちなみにこの映画の中で一番の“騙し”は娘のアンジェラ役アリソン・ローマンが実は24歳だっちゅーこと。まじでミドルティーンだと思ってたからね。

お話
★★★ ☆☆

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