(監督:スティーブン・ノリントン)
寄鍋的冒険大活劇
モーレツに大味なヒーローアクション映画。でも面白かった。イベントムービーがつまらなかったら台無しだからね。一応の満腹感はあったし、よかったかな。
しかし、なんでこんな話を造ろうと思ったのか、微妙に謎な部分はあるかな。登場人物が『伝説のヒーローたち』と云われても、そりゃ確かに知っているけど、今まで結びつきがまったくないわけじゃないですか。透明人間や吸血鬼は、一般普遍化した人格なのでまだ許せるが(いや、本当は無理があるんだけど)、ネモ船長、クォーターメインなんかは、ひとつの作品内で完結しているキャラクターであって、他作品にクロスオーバーして馴染むものではないように思うのだが、それはオレだけか? まあ、「スキモノの妄想=ファンの心理」として、十歩下がってOKしたとしても、彼らをもってワールドフェイマスヒーローって云って良いものかってのも微妙。なんかピンとこない(トムソーヤーってヒーローじゃないじゃん。例えばさ)。
結局、出元も活躍時期も違う人物たちをムリムリに集めても、うまく交わりはしませんよ、ってな感じでしょうかね。
と、根源的な疑問をとりあえず脇においておけば、それなりにハラハラドキドキな、VFX満載アクションムービーとして楽しめる。別に既存のキャラクターを使わなくても十分面白い話になったのではないかしらね。良くも悪くもそれくらいの浅いノリの活劇なのだから。