CHART-DATE : (2004/02)
(監督:ダンテ・ラム)
ふりっぷふらっぷ?
まあ、ようするに『香港映画』だよね。
あらゆる要素が詰まったおもちゃ箱。
というと聞こえはいいが、『とりあえず、思いついたネタをなんでもつっこんどけば受けるんじゃないの?』的アバウトさで組み上げられたストーリーだな。香港映画ってストーリーも撮影現場でどんどん変わっていってしまうという話はよく聞くが、おそらくこれもそんなノリで作られていったのではないかな? だからその場の流れで演出のトーンも千変万化であり、まあ、ぶっちゃけコメディなのかクールなのか中途半端なのだな。
それが「香港の味!」といえば、確かにそのとおりなのではあるが、香港映画だから大目に見てよってのはちょっと違うよな。もっときっちりとした演出ポリシーがあってもいいんじゃないかなぁと、オレはそう思う。
で、そんなこというならこの映画のムードはどうしたかったのよ。と云われると、オレ自身どう応えていいのやら微妙なんだけどさ。
「クールでスタイリッシュなヴァンパイアハンターアクション」ちゅー感じは個人的にはとても好きなんだけれど、しかしそういうトーンでつくられた作品が、「ツインズエフェクト」という映画の求心力にはつながらないだろうな。というのはわかるんだよ。なぜなら、この映画の最大の売りは「ツインズ」というアイドルの奔放な魅力であり、それはコメディラインでこそ成り立つものであるとも思えるわけだ。とすると、今回のような、ギャグやシリアスがアンマッチのまま渾然一体ごった煮的雰囲気で完結するのは、必然なのかもしれないし。
結局、作品全体の雰囲気づくりなんて小難しいことなんか云わず、割り切って一粒で二度おいしい映画だよん、思えばいいのか。思うしかないのか。そんなことを考えながら観ていたのであった。難儀だねぇ、オレも。
総じて、それなりに楽しむことはできたし、カンフーアクションも頑張ってる感じもあり、アイドル映画として楽しみましたよ。
★★★ ☆☆