CHART-DATE : (2003/12)
（監督／脚本：薮内 省吾）
わかってもわかんなくても、ってわかんなきゃダメじゃん！
惹句に騙されるな。
はっきり云おう。面白くないぞ！
ギャグなのにサムイんだよぉ。シュールな笑いを生み出したかったのか？ いやいやいや、ギャグのつもりじゃないのか？ だとしたら、作り手の精神構造がサムイって。
話が見えないんだよ、全然。それぞれのエピソードがあまりにもトートツだし、だから全体の流れを本気で分断させている。
会社のロビーでジオラマづくり。意表をついた笑い点？ それとも少年性の表現？ 効果なし！
急に類人猿が出てきて、兄弟と絡む。異質な存在が生む笑い点？ それとも心の純粋性の表現？ 効果ないだって！
一事が万事こんな感じで、出てくるエピソードがことごとく本筋と絡んでいない。なんか面白いから出してみようってそんなノリなのかな？ なんだろうなぁ。。。
そういうつくりこみの空回りのひとつとしては、科白まわしが変ってのもあるな。太一君も剛君も、けして演技がヘタな役者じゃないのに、あえてヘタれた演出をさせていることに意味をオレは見出せなかった。
はっきり云おう。時間の無駄だった。
すべての意図は「物語の寓意性を強めたい」ということなのだろう。しかしその思いは完全に空振りで成功していないわけですよ。バジェットもそれなりにつぎ込んでいるようではあるが、描かれた映像はかなりチープで、金の使いどころを間違えておる。
とにかく、物語として、映画として、楽しいひとときを過ごすことができましたか？ と訊かれたなら、ノーとしか云えないですから。と応えます。観たいんですがどうですか？ と訊かれたならば、ちょっとやめておいたほうがいいでしょう。と応えます。
そういう映画です。
★ ☆☆☆☆