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太陽はパワーを発揮し始めていた。肌がチリチリと焼けていく実感があった。
こんな暑いところではひっきりなしに水分をとらなきゃやっていられない。で、飲むのは水ではなくてビール。銘柄はもちろんオリオンだ。
飯を食ったらジョッキでクーッ、自販機があれば缶でクーッ。なにはなくともクーッ。とにかく飲んだ飲んだ。水代わりといっても過言ではない。いや断言できる。ビールは単なる水である!
なにしろ、暑くてどんどん水分が身体から抜けていくし、アルコールも飲んだはしから分解していく感じで、全然酔った気分になんかならない。オリオンの軽い喉越しがこの暑い気候にあっているせいもあるのだろう(そしてオレもぽんすけも相当な酒飲みであるという点は言わずもがな…)
じゃあ、酒を飲みたいと思ったらどうするのか。
というところで登場するのが島酒。泡盛である。夜ともなれば宿のテーブルにはボトルがごろごろ。もともと濃い酒は濃いまま飲むのが好きなふたり。他の客が水割りで飲むところをロックでゴンゴンいく。
曰く「割ったりしたら味がうすくなるじゃん。それに、割らずに飲んではじめて酒入れたって感じ?」
やばい。これじゃまるで酒癖の悪いオヤジである。
ところが、この泡盛というやつ、蒸留酒だけあって、度数も25〜45度とかなり強い酒なのだが、どの銘柄にも総じていえることは、次の日にほとんど残らないということである。やはり現地で飲むせいなのだろうか。