…8
外から見ればこんなに硬派 さすがGW、子供達大喜び? ここにも古代ロマンが… ここが大ハシャギ現場だ 脇から手を突っ込むと 手が水の中に |
さて、バカ旅も3日目の折り返し。場所も青森から岩手へ移動である。
今日は久慈近辺をいろいろと観てまわろうという計画である。天候もすっかり晴れあがりようやく五月晴れがやってきた。嬉しいが、しかし今日から観光は施設ものがメインなので、天候にはあまり左右されないのだ。ま、天気がいいことにこしたことはない。
第1の目的地は『もくらんぴあ』。なんとまあベタなネーミングセンス。そして名前のとおり地面の中が目指すところなのだ。折しも5月5日子どもの日。施設内は親子連れであふれかえっており、子どもはとても楽しそうにしている。
久慈は原油の地下タンクで有名なのだそうだ。これは久慈近辺の岩盤が固く、穴を掘るのに適していることからかくるらしい。
地下の石油備蓄基地という言葉から想像するものは地中深くに掘り込まれた気密室である。数年前になるが仕事の関係で某ガス会社の建設中の備蓄タンクを見学したことがあり、そのときにみたのは地下に埋め込まれた卵型の気密タンクだった。で、そのイメージが強かったのでそういうものなのだろうと思ってしまったのだ。
が、実際の構造は違っていて、コンクリを打って壁を作りはするが、地下水が染み出してくるくらいの粗い密閉度なのである。石油が染みでちゃうじゃんと思ってしまうが、浸透圧の関係で原油がタンクから出ていくことはない。逆に地下水は入ってくるがそれはポンプでかき出せばいい。そういうシステムなのだ。これは実に目から鱗であった。
施設自体、貯油施設を掘るときに使用した横抗をそのまま利用したもので、コンクリ打ちっ放しがいかにもな雰囲気を醸し出している。が、あくまでも横抗は横抗で、施設自体は地下深く広がるジオフロントを見ることはできない。秘密基地めいた楽しみにはちょいと欠ける。そして内部の展示も思いのほか軽めで、入口のパイプがはいまわる風景から想像する重工秘密科学研究基地な雰囲気はない。それは施設自体の年齢設定が低めであるせいかも知れない。ようするに小中学生の社会勉強がメインの対象となっているということなのだろう。だからちょっと甘いところもあってそれはちょっとがっかりであった。
一番の期待であった発破体験コーナーも光と音で騙された感じがあり「ちぇ…」とがっかりする。だから巨大な掘削機で動きもしないのにはしゃぎまくったのはその仕返しなのだった。決して大人気ないせいではない。
ここの展示は地学モノだけではなく、もうひとつ、地下水族館がある。場所が場所だけにあまり広い空間を使えるわけではない。で、そんなに豊富な種類というわけではない。ただし、それなりにいろいろと考えられていて、ひとつはタツノオトシゴの恐ろしいほどの種類の多さ。オーストラリアなどから本当にめったに出会えない希少種が集まっていて、これは本当に見応えがあった。
面白かったのは熱帯魚に触れてみようというコーナー。普通、タッチコーナーは上から手を差し入れるパターンが多いのだが、ここでは横から手を入れるのである。水槽の横面に穴があいていて、そこから手を入れることができるのだ。見た目には水面よりも下に穴があいているのに水が漏れないという図。理屈としては気圧水圧のバランスがとれていればそういうことも当然に可能なのだということはわかる。が、しかしわかっていてもビジュアル的直観的にはやはりどうしてもえっ? と思ってしまう。
期待外れだったのにスーベニールがいまひとつだったこと。もっと“T”や“手ぬ”が充実していればいいのにねなどと思いながら、名物いちご煮の缶詰の試食をくりかえすのだった。