▲南船北馬トップページへ

みちのくの駆け足旅  …9

 地中GO!GO!GO! 古生代からの贈り物編   

採掘跡
採掘抗展示は世界唯一なのだ
現場
プレハブの特別展示場
採掘現場
一見ただの泥遊び場か?
意地汚い
ないとわかっていても探す男達

 昼は久慈市内で昼食。ちょっと張り込んで美味い寿司を食べる。三陸の魚がうまい。

 さて、腹がふくらんだところで今日の目的地第2弾は久慈琥珀資料館である。知らなかったが久慈は国内最大の琥珀算出地域。その採掘地に作られたのがこの資料館だ。2階建てのこぢんまりとした建物だが、中に入ってビックリ。見渡すばかりの琥珀、琥珀、コ・ハ・ク。その量たるやいったいどこから集めたんだよ、といいたくなるほどである。サイズも小指の先くらいから抱えきれないくらいのものまで取りそろえられ、もちろん虫入り琥珀などごろごろしており、羽虫、芋虫、バリエーションも凄まじい。もう虫がいてあたりまえのように思えてくる。

 驚いたのは、小さなトカゲが閉じ込められていた琥珀。ここまでくるともうなんでもあり。そのうちちょっと小型の恐竜なら琥珀の中に入っていてもおかしくない。
 もっとも虫びっしりとイモムシ系が苦手なぽんすけは「ぞっとしない」みたいなことをいっていたが。

 この資料館にあるものは、久慈で産出したものだけではなく、世界各地から集められている。普通そういう真似をすると、とりあえず集めてみましたみたいな意地汚さが出てしまうのだが、この産地からはこういう傾向の琥珀が採れますというような系統的かつ学術的な展示がなされていて、分かりやすく勉強できた。

 これは写真の展示だったのだが、ロシアの琥珀の部屋の写真もあった。オレと長丼は顔を見合わせてアイコンタクトをとる。『カスケーダー』というドイツのバカ映画の中に登場するヒトラーの秘宝がこの琥珀の部屋だったからだ。

 建物のわきには実際に採掘していた横抗も展示されていた。ちょっとした洞窟探検である。中には地中に半分埋まった琥珀がわかるようになっていて、なるほどこういうふうに見つかるのねと、臨場感も味わえるのだった。

 さらにGWの特別企画として、現在も採掘している現場の展示もあるのだった。道路わきのプレハブの即席の小屋に入ると、そこがもう発掘現場。こちらは昔とは違い縦堀りで、遺跡の調査発掘のようでもあった。

 資料館のまわりは山の中。畑には菜の花が咲き、数本の桜は折しも満開。隣のレストランでは昼のコンサートで弦楽器の演奏を行っており、なんとなくのんびりとした時間をすごしたのであった。



次のページへすすむ