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みちのくの駆け足旅  …13

 龍の眠る泉なんか酸っぱいさ   

入口
うって変わった観光地
案内
なのにこんな悲劇が襲う
閉洞
入れません
内部1
通路は水浸し
内部2
しかも水流速く危険なり

 安家洞から抜け出し、次はいよいよ本当の目的地、龍泉洞へ向かう。小1時間程、走り到着した龍泉洞は、観光バスも何台も停車している、安家洞とは180度違うガッツの入った観光地。
 よし、と気合いも入る。いつもは真っ先に向かうお土産屋チェックもそこそこに、今日のメインイベントに突入だ。ところがどうにも様子がおかしいのである。空は晴れ、風もなく、どう考えても観光日和なのに、なぜか観光客の動きが変なのだ。洞窟に人が向かっていない。たまに数人が入っていくが、すぐ出てくるようだ。

 行ってみれば、ビックリ。
『洞内は洪水で入れません』
いったいどういうことなんだ。
 係員の話によると、数日前の大雨で洞内の地下水があふれかえっているのだそうだ。とりあえず10メートル程は入って様子が確認できるみたいなので、(正確には無理やり覗きに行ったという感もあるが)とりあえず行く。
 入ってみてこれは確かにダメだと実感した。通路ギリギリまで水があふれ出ており、さらにに進むと道は完全に水没していた。
「これも水は引いてきている方で、昨日はここも完全に水の中だった」ということだ。
 そういえば入り口のちょっとした小滝ももの凄い水流で、きれいといえばきれいなのだが水は泡立って真っ白であった。やはり自然は恐ろしい。

 ともあれ、先程安家洞を見ておいてよかった。いや、本当はこちらの方が今日の一番のお楽しみであったわけだから、ということはこれもまた安家洞の呪いであったのかもしれない。



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