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八重山へ今度こそマブイを拾いに?  …9

 充足カヌーツアー   

余裕の漕
全員のんびり川下り
ゴール目前
ゴールの橋が見えてくる
余裕の漕2
勿体ないから焦らない?

 遠くに橋が見えた。ひさしぶりの人工物を見た気がする。そしてそれはカヌーツアーもいよいよ終わりということでもあった。ゴールが見えてきてがぜんテンションが上がったのだろう。皆、調子に乗って我れ先にとパドルを振り回す。ところが橋は意外と遠く、あっという間に体力ぎれを起こす。で、疲れたとばかりに水に手をつけながら川の流れに身をまかせてみる。自由である。
 橋の向こうには海が広がっていた。遠くにパナリ島がうっすらと見える。と、よく見れば島が海から浮いているではないか。本日晴天、気温も高く風もなく、蜃気楼が発生しても当然の状況だった。
「おぉ」と思わず声が出る我々だった。

 ふと目を川に落とすと捨てられたビニール袋のような透明ななにかが漂っていた。一瞬ゴミかとと思ったがすぐに間違いに気づく。そうか、ここは海水も入ってくるくらいの河口ぎわ、クラゲだな。ん、クラゲ? ということはこれはハブクラゲか!?
「おぉっ」別の意味で思わず声が出る我々だった。

 カヌーを陸揚げし、これにて本日のエコツアーは終了。クラブハウスに戻りビールで乾杯をする。海班も戻ってきていたのでそっちの様子を聞くと、まったくの無風状態で海はベタ凪、シュノーケリング天国だったらしい。なるほど、確かに今日のような日は海の方が楽しいのだろうなぁ、とちょっとくやしい気もしたが、それも時の運。こちらはこちらで十分楽しかったのだから文句はないのである。


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