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夕食は台湾料理を中心とするそれなりに有名どころの店。ところが入ってみて「しまった!」と思った。小綺麗なのはいいけれど、どうみてもグループ客をターゲットとしていることがモロわかりの感じで、やはりというか、ソロ客に対しての店の対応は心なしかぞんざいなのであった(被害妄想かもしれないが)。まあ、別にそれがダメというわけではないのだが、ちょっと拍子抜けというところは否めないのであった。もうひとつのチェックポイントは、客のターゲットが、社用族ねらい、しかも日本人社用族であるらしいということ。店内にかかるBGMが日本のポップスばかりなりで、せっかく台湾にまで来てサザンやチューブを聴かにゃならんの、と思うところはある。もっとも、昨日、街中でモー娘。やあやや(ハート)がガンガン流れていたことを考えると、違和感はないのかもしれないが。
そんな中でも台湾ならコレというような、メニューを数品注文する。ひとりじゃあ、このくらいが限度だろうという感じの3品だったが、キビナゴの唐揚げは美味いがビールのつまみであった。麺はコシが全くなく、はっきりいって美味いとは思わなかった。もちろんこれは店が悪いのではなく、そういう仕様なのだということはわかっていたのであるが、ここまでトロトロってのはオレとしては麺を入れた気がしないので、かなり気落ちした。で、最後に出てきたのが、鶏と白苦瓜のスープ。なんか順序がまるっきり逆でオイオイという感じではあるが、このスープがほろ苦くて、あっさりとした中にコクもあっての大正解料理。これで何とか救われたというところであった。
そんなこんなで、はっと気づくと10時をまわってしまっていた。迷子タイムとお茶の試飲は意外と時間を使っていたのだ。夕食後、余裕があれば、また夜市に行ってみようかとも思っていたのだが、今夜はそれはパスして、宿に戻ることにした。
戻るといっても、いったん荷物を置くだけで、再度出動なのだ。目的地は昨日と同じコースで、まずはマッサージ。今日はちょっとバリエーションを増やしてみることにした。足ツボと全身を30分ずつ、メニューにはないコースを筆談交渉。もちろんオッケーということでさっそく開始と相成る。今晩のお相手は男の人だ。人によって力加減が違うのは当然だが、やはりパワーの違いがあるのか若干痛い感じ。しかも容赦ない感じ。効いている。確実に効いている。どんどんほぐされていく。全身コースのほうは、もっと痛いかと思ったが思ったよりもソフトタッチで眠くなっていく。が、後半戦に入り脇腹からの攻撃にくすぐったさ爆発で、これはさすがにまいった。そこは弱いんだよぉ。といいたいがそれを伝えるすべがないのだ。痛いんじゃないってのが実にタチが悪いんだよ。
足ツボと全身の両方を経験してみて、オレとしては足ツボのほうが性に合ってるような気がした。マゾっ気があるのかなぁ。そんなことはないんだけど。
で、一日の締めくくりは、これまた昨日と同じ、自在食でのテイクアウトとビールである。店のおばちゃんたちは二日連続で来た怪しい日本人を一向に覚えてくれていないようで、そういうそっけない感じは別に嫌いではないのだが、ワガママかもしれないけれどなんか寂しくもある。先ほどのマッサージ店で昨日施術をしてくれたおねーさんも今日はモーレツに素っ気なかったし、簡単には馴れ合わないというようなあたり、そういうお国柄なのかなぁ、とも思うのであった。